オキナワスズメウリ(未熟な実), Diplocyclos palmatus (L.) C. Jeffrey ; Impression の紙による差


実のくっきりとした白い模様を、どういう方法で描くか迷いました。

ニューTMKポスター紙特厚口 (225g) を使って、
最初に Faber-Castell Polychromos の薄い色を強く塗ってから、
周囲のグリーン系色を、鉛筆を倒して軽く塗ると、その薄い色が残せました。
その理由は、この紙は強く塗るとへこむので、
エンボスペンと同じように impression が出るためだと思います。
Fabriano Classico 5 (210g)や、VIFART 細目 (242g) でも同じようにできます。

逆に言えば、強い筆圧をかけて塗ると、紙がへこみやすいということです。
しかし Polychromos より柔らかめの鉛筆なら、へこみは浅いでしょう。

KMKケント#200 (209g) や、Winsor & Newton Cotman 細目 (270g) では、
私の筆圧ではへこみにくいですが、もっと強く塗れば impression がつきます。
ただし、Cotman 細目のようなへこみにくい紙での本来の正統的な描き方というのは、
白斑の外周を描いてから、外側の地の部分を尖った鉛筆を倒さずに立てて
細かく丁寧に塗りつぶすやり方でしょうね。

今回は、(1) 紙の柔らかさ、 (2) 鉛筆の硬さ、 (3) 筆圧、
この3要素がそろって、鉛筆による impression が表れたようです。

我が家のグリーンカーテンの一員となっているオキナワスズメウリ、
蜂ではなく蟻が授粉しているように見えます。
地球儀の経度線のような模様を見ていると、見飽きません。
熟して色づくのが楽しみです。ただし有毒とのこと。

上の絵で使った画材:
ニューTMKポスター紙
実の模様: FC101, FC103, FC271
実の地色: FC174, FC168, FC170, FC102, FC173
 Odorless Petroleum,
ぺトロールが乾かないうちにFC101などの模様色をもう一度、上塗り
Full Blender.


この絵で使った画材:
Fabriano Classico 5
FC271, 270, 101, 272, 167, 172, 278, 267, 178, 168, 170, 102, 274.

このブログの人気の投稿

色鉛筆で植物を描く際に参考になった書籍, Webページ

湿地性カラー Zantedeschia aethiopica